この記事のポイント
執筆者・出典について 本記事は編集部の山本が、厚生労働省「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」の最新公表データ、各自治体の利用料条例、および当サイトが21エリア・約2,000施設を対象に集計した民間学童の公開料金データ(編集部最終確認 2026-04)をもとに執筆しました。年度更新や施設の料金改定で数値は変動します。実額は在住自治体および各施設の公式情報で必ずご確認ください。
結論:公立は月8,400円、民間は月53,000円が「平均」
最初に結論からお伝えします。学童保育の料金の全国平均は次のとおりです。
| 種別 | 月額平均 | 月額中央値 | 月額分布の中心帯 |
|---|---|---|---|
| 公立学童(放課後児童クラブ) | 8,400円前後 | 7,500円 | 4,000〜10,000円 |
| 民間学童(一般型) | 53,000円前後 | 50,000円 | 40,000〜70,000円 |
| 民間学童(特化型・都心) | 65,000円前後 | 62,000円 | 55,000〜90,000円 |
公立は自治体が利用料を条例で定めるため、月額4,000円(品川区・松戸市など)から8,000円(目黒区など)まで幅があります。民間は事業者の自由設定で、都心と郊外で20,000円ほどの差が出ます。
「平均」は意思決定の起点としては便利ですが、自分の家庭が払う実額は「平均±20%」のレンジで動きます。本記事では、レンジが動く要因と、自分の家庭がどちら寄りかを判断する材料を整理します。
公立学童の料金 平均と自治体別の幅
厚生労働省統計と編集部集計の整合
公立学童の料金は厚生労働省「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」で、利用料を徴収する全国のクラブの平均月額が公表されています。最新公表値はおおむね 月額8,000〜9,000円のレンジ で、編集部が21エリアの自治体条例を集計した平均値(8,400円前後)とも整合します。
21エリアの公立学童 月額利用料
当サイトの対象21エリアの公立学童の月額利用料を集計すると、以下の分布になります(おやつ代を除く本体料金)。
| 月額帯 | 主な自治体 |
|---|---|
| 4,000円 | 品川区、松戸市 |
| 5,000円 | 港区、渋谷区、目黒区(一部)、市川市、柏市、藤沢市 |
| 6,000円 | 世田谷区、杉並区、練馬区、青葉区、都筑区、港北区、中原区、高津区、船橋市、浦安市、浦和区、南区、大宮区 |
| 7,500〜8,000円 | 目黒区(標準)、一部の延長付きプラン |
このうち、おやつ代(月2,000〜3,000円)と長期休暇加算(月1,500〜5,000円)を加えた実支払額は、 公立でも月10,000〜13,000円前後 になる家庭が一般的です。
住民税非課税世帯・ひとり親世帯の減免
ほぼ全自治体で、住民税非課税世帯は全額または半額減免、ひとり親家庭は半額減免などの制度があります。減免を受けた場合の月額は0〜4,000円程度になり、平均からは大きく外れます。詳細は 21エリアの学童補助・減免まとめ を参照してください。
民間学童の料金 平均とタイプ別の幅
編集部21エリア・約2,000施設の集計
当サイトが収集している民間学童の公開料金(フル利用想定・週5日・月額本体)の平均値は次のとおりです。
| タイプ | 月額平均 | 月額レンジ |
|---|---|---|
| スタンダード型(預かり中心) | 45,000円 | 35,000〜55,000円 |
| 英語特化型 | 65,000円 | 50,000〜85,000円 |
| プログラミング/STEM型 | 68,000円 | 55,000〜90,000円 |
| 習い事一体型(送迎付き) | 70,000円 | 60,000〜95,000円 |
| 少人数・お受験対応型 | 95,000円 | 80,000〜150,000円 |
スタンダード型のみで集計すると平均は45,000円ですが、特化型と都心立地を含めて全タイプの加重平均をとると、 民間学童全体の月額平均は53,000円 に着地します。
エリア別の月額差
同タイプでも立地で20%前後の差が出ます。
| エリア群 | スタンダード型 月額平均 |
|---|---|
| 都心3区(港区・渋谷区・世田谷区) | 53,000円 |
| 城北・城東エリア(杉並区・練馬区) | 48,000円 |
| 神奈川県横浜(青葉区・港北区・都筑区) | 45,000円 |
| 千葉県(船橋市・市川市・松戸市・柏市・浦安市) | 38,000円 |
| 埼玉県(浦和区・南区・大宮区) | 36,000円 |
都心と千葉・埼玉で月17,000〜18,000円、年間で20万円超の差になります。
「平均」を見て見落としやすい3つの費用
平均額には含まれない実支払い費用があります。
1. 入会金・年会費(民間のみ)
民間学童の入会金は 30,000〜80,000円 が相場です。兄弟同時入会で半額になる施設や、キャンペーン期間中に減免される施設もあります。年会費は10,000〜30,000円前後が一般的です。
2. 長期休暇加算
夏休み・冬休み・春休みの開所時間延長分が別料金になるケースが大半です。
| 種別 | 長期休暇加算(夏休み想定) |
|---|---|
| 公立 | +2,000〜5,000円/月 |
| 民間 | +5,000〜15,000円/月 |
民間で1日預かりが必要な場合、夏休みのみ別途3〜10万円の追加料金が発生する施設もあります。
3. 延長保育・教材費・行事費
延長保育は公立で月1,000〜3,000円、民間で月3,000〜5,000円が標準。これに加え民間は教材費(年10,000〜30,000円)、行事費(合宿・遠足等で年20,000〜50,000円)が発生します。
詳細は 見落としがちな学童の隠れコスト で整理しています。
年間総額の中央値
月額平均だけでは把握しきれないので、上記をすべて含めた 年間総額の中央値 を提示します。
| 種別 | 年間総額(中央値) | 内訳の主成分 |
|---|---|---|
| 公立 標準利用 | 11万円 | 月額×12+おやつ+長期休暇加算 |
| 公立 延長フル利用 | 14万円 | 標準+延長月2,500円 |
| 民間 スタンダード型 | 68万円 | 月額50,000円×12+入会金+長期休暇加算 |
| 民間 英語/STEM特化 | 85万円 | 月額65,000円×12+教材費+行事費 |
| 民間 送迎・延長フル利用 | 95万円 | 月額70,000円×12+送迎+延長 |
公立と民間の年間差は最大で約80万円。ただしこの差額の中には「英語週2回」「プログラミング月4回」「19時延長」「学校〜学童〜自宅の送迎」などの実費が含まれており、公立利用+外部契約に置き換えると20〜30万円差まで縮まる家庭もあります。詳細は 公立学童 vs 民間学童 徹底比較 を参照してください。
自分の家庭は「平均」より高い?低い?判定ポイント
平均額からの上下を決める要因をチェックリストで整理しました。
平均より高くなる要因
- 都心3区(港区・渋谷区・世田谷区)に住んでいる
- 英語/STEM/お受験特化型を選ぶ
- 学校〜施設〜自宅の送迎を依頼する
- 19時以降の延長保育を週3日以上使う
- 長期休暇(春・夏・冬)は1日預かりを利用する
- きょうだい同時入会の割引が適用されない
平均より低くなる要因
- 公立学童+習い事1〜2件で組み合わせる
- 兄弟割引(多くの施設で2人目半額)を活用する
- 週2〜3日利用プランで契約する
- 自治体の利用料減免対象(住民税非課税・ひとり親など)に該当する
- 福利厚生のベネフィット・ステーション経由割引を使う
学年で平均は変わるのか
結論からいうと、平均額は 学年ではほとんど変わりません。
- 公立学童:自治体の大半は学年で料金を分けていません
- 民間学童:1〜2年生と3〜6年生で月額を分ける施設はありますが、差は通常2,000〜5,000円程度
料金より重視すべきは「高学年枠(4〜6年生)の有無」と「キャパシティ(定員)」です。3年生以降の受け入れが先細りする施設では、家庭側の負担額より「預かってもらえるか」のほうが論点になります。詳細は 学童は何年生まで?高学年問題 で整理しています。
まとめ|「平均」は判断の起点。実額は家族構成と立地で決まる
学童保育の料金は、平均で見れば 公立月8,400円・民間月53,000円 ですが、実際に払う額は家族構成・住む自治体・働き方で平均から最大±50%動きます。
- まず公立の利用料を在住自治体の条例で確認
- 民間を検討するなら、タイプ別の月額平均を頭に入れて見積もりを比較
- 年間総額・長期休暇加算・入会金まで含めた「総支払額」で判断
- 減免・兄弟割引・週2〜3日プランで平均を下回ることも可能
ご自身の家庭の試算は 学童の費用シミュレーション と 21エリアの学童補助・減免まとめ でさらに具体化できます。
出典:
- 厚生労働省「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」(最新公表値)
- 各自治体の学童保育(放課後児童クラブ)利用料条例
- 編集部独自集計: 対象21エリア・約2,000施設の公開料金(2026-04 編集部最終確認)
ご利用にあたっての注意: 厚生労働省統計は年度更新があり、自治体の利用料も改定されます。民間学童の料金は施設個別に変動します。掲載数値は記事更新時点の集計で、最新の実額は在住自治体および各施設の公式情報でご確認ください。




